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2011年
2011年分 >> 記事詳細

2011/03/25

被災した児童生徒等の公立学校への弾力的な受入れ等に関するQ&A

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文科省「初中教育ニュース第(臨時号)163号」2011.3.24

が、午前0時2分に発信されていた。これには、
□【お知らせ】東北地方太平洋沖地震により被災した児童生徒等の公立学校へ
       の弾力的な受入れ等に関するQ&Aの送付について

が掲載されていたのだけど、文部科学省のホームページを検索しても見つからなかったのでここに転載しておきます。

【お知らせ】東北地方太平洋沖地震により被災した児童生徒等の公立学校へ
       の弾力的な受入れ等に関するQ&Aの送付について
                    〔初等中等教育局初等中等企画課〕

                            事 務 連 絡
                            平成23年3月24日

 各都道府県教育委員会担当課
 各指定都市教育委員会担当課
 各都道府県知事部局(私学担当)         御中
 小中高等学校を設置する学校設置会社を所管する
 構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた
 地方公共団体の首長部局(学校設置会社立学校担当)

                    文部科学省初等中等教育局
                    初等中等教育企画課教育制度改革室


    東北地方太平洋沖地震により被災した児童生徒等の公立学
    校への弾力的な受入れ等に関するQ&Aの送付について


 東北地方太平洋沖地震により被災した児童生徒等の公立学校への受入れ等に
ついては、各教育委員会において積極的に御対応いただいているところであり、
感謝申し上げます。
 このたび、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震における被災地域の
児童生徒等の就学機会の確保等について(通知)」(平成23年3月14日付け22
文科初第1714号文部科学副大臣通知。以下「通知」という。)のうち、主に被
災した児童生徒等の公立学校への弾力的な受入れについて、お問い合わせいた
だいた内容をもとにQ&Aを作成しましたので、御参考までにお送りいたしま
す。
 各都道府県・指定都市教育委員会におかれましては、本Q&Aも参考に、引
き続き通知の趣旨を踏まえた取扱いをお願いします。また、所管の学校及び域
内の市町村教育委員会に対し、本事務連絡について十分御周知いただくととも
に、必要な指導・支援をお願いします。
 都道府県知事部局及び小中高等学校を設置する学校設置会社を所轄する構造
改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた地方公共団体の首長部局におかれ
ましては、公立学校における取扱いについて十分御留意いただくとともに、所
轄の学校に対し、本事務連絡の趣旨について御周知いただくようお願いします。

      【本件連絡先】
       文部科学省初等中等教育局
       初等中等教育企画課教育制度改革室
       電話:03-5253-4111(内線3745、2349)
       ※ お問い合わせの内容により、上記以外の担当課が承ります。


   被災した児童生徒等の弾力的な受入れ等に関するQ&A

                             平成23年3月24日

問1 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震における被災地域の児童生
 徒等の就学機会の確保等について(通知)」(平成23年3月14日付け文科初
第1714号。以下「3月14日付け通知」という。)の「1.被災した児童生徒等の
公立学校への受入れについて」中の、「弾力的に取り扱い」とは、例えば、ど
のようなものが考えられますか。

(答)
  基本的に、法令に違反しない範囲であれば、各地方公共団体の実情に応じ
 て可能な手立てをすべてとっていただいてよいでしょう。
  具体的な手立てとしては、例えば、
  (1) 通常の転学手続に必要な書類が揃わない場合でも、就学を希望する児
   童生徒については可能な限り速やかに受入れを行うこととし、状況が落
   ち着いてから手続を行う、
  (2) 市町村教育委員会の判断で簡素化できる手続については簡素化する、
   などが考えられますが、これらに限らず、各地方公共団体の積極的な取
   組が期待されるところです。
  その際、必ず児童生徒の在籍関係(転出先の学校に在籍とするか、元の学
 校に在籍したままとするか)を明確にした上で受け入れ、児童生徒の不利益
 にならないよう御配慮をお願いします。これにより、その後、各学校におい
 て指導要録に記入する等の際にも、より円滑に行うことができるものと考え
 られます。
  例えば、受入れに当たり、ただちに事務手続ができない場合であっても、
 対象児童生徒の氏名、住所、受入れ年月日、受入れ校、元の在籍校等、就学
 手続上必要と思われる事項については、記録を残し、転出元の教育委員会等
 と連絡をとるなどの工夫がなされるとよいでしょう。
   また、在籍することとなった児童生徒については指導要録を作成する必
 要がありますが、同様に、受け入れた時点で指導要録を作成して記入できる
 情報を記入し、後日、元の在籍校からの指導要録の写しの送付等を受けて追
 記していく等の工夫が考えられます。なお、元の在籍校での指導要録が紛失
 した場合には、元の在籍校と連絡を取りながら、可能な範囲で追記し、児童
 生徒の指導や証明に生かせるよう御配慮願います。

問2 学齢児童生徒については、住民基本台帳に基づいて学齢簿を編製するこ
  とになっていますが、被災児童生徒が住民票を異動しないまま、転入学さ
  せることは可能でしょうか。

 (答)
 1.災害の有無にかかわらず、そもそも、学齢児童生徒については、住民基
  本台帳に記載されていない者であっても、当該市町村に住所を有していれ
  ば、この者についても学齢簿を編製し、就学手続をとることが必要です。
   この場合、教育委員会は、住民基本台帳に脱漏又は誤載があると認める
  旨を遅滞なく当該市町村長に通報することが必要です(※1)。
   今回の震災による被害に伴い、ただちに住民票の異動の手続ができない
  等の事情がある場合には、各市町村の住民基本台帳担当部署と連携の上、
  復興が進み、態勢が整ってから異動の手続をとる等、適切に対応していた
  だくことが望ましいでしょう。
   また、市町村の区域内に転住してきた学齢児童生徒を学齢簿に記載した
  ときには、当該教育委員会は、その旨を速やかに前住所地の教育委員会に
  通知していただくよう御留意願います(※2)。

 ※1 「住民基本台帳法の制定に伴う学校教育法施行令および学校教育法施
   行規則の一部改正について」(昭和42年10月2日付け文初財396号文部省
   初等中等教育局長通達)、住民基本台帳法第13条
 ※2 「学齢簿および指導要録の取扱について」(昭和32年2月25日付け文初
   財83号文部省初等中等教育局長通達)

 2.上記1.の手続のほか、学校教育法施行令第9条においては、児童生徒等
  を住所地の市町村の設置する小・中学校等以外の小・中学校等に就学させ
  ようとする場合の取扱い(区域外就学)について定められています。区域
  外就学を行う場合には、今回の震災に伴う受入れの場合に限らず、受入れ
  側の市町村教育委員会において学齢簿を編製する必要はありません。
   なお、同条第2項において、住所地の市町村教育委員会との協議について
  定められていますが、今回の震災による被害に伴い、必要な書類が整わな
  いなど通常の手続が困難である場合には、各市町村の判断で簡素化できる
  手続については簡素化するなど、弾力的に取り扱っていただくとよいでしょ
  う。

問3 今回の震災による被害に伴い、避難のため短期間滞在する場合において
  も、希望する児童生徒を学校に受け入れて差し支えないでしょうか。

(答)
  3月14日付け通知の「1.被災した児童生徒等の公立学校への受入れについ
 て」においては、期間の長短に関わらず、被災した児童生徒等が域内の公立
 学校への受入れを希望してきた場合には、可能な限り弾力的に取り扱い、速
 やかに受け入れることをお願いしています。
  なお、公立学校の受入れに際しては、当該学校の在籍者として受け入れる
 転入学のほか、学籍は元の学校のまま、受入れ先の学校の活動に参加する等
 の事実上の就学など、多様な取扱いが想定されますので、被災地の状況や、
 各地方公共団体の実情等に応じて、弾力的に取り扱っていただくとよいでし
 ょう。
  ただし、いずれの場合におきましても、転出元の教育委員会等と連絡をと
 るなどして、必ず児童生徒の在籍関係を明確にした上で受け入れ、児童生徒
 の不利益にならないよう御配慮願います。

問4 被災したA県の高等学校に合格したが、他県に転出し、転出先の都道府
  県における高等学校への入学を希望している者については、どのように取
  り扱うことが適切でしょうか。

(答)
  A県の高等学校に入学し、その後、転出先都道府県の高等学校に転学する
 取扱いとするのか、あるいは転出先高等学校へ入学する取扱いとするのかに
 ついては、本人の事情等を勘案しながら柔軟に対応していただけるとよいで
 しょう。
  その際、必要な書類が揃わなければ手続きが進まない等といったことにな
 らないよう弾力的にお取り扱いいただくとともに、入学扱いとする場合には、
 入学者選抜においても、例えば、学力検査は行わず、面接などにより選抜す
 るなどの御配慮をいただけるとよいでしょう。

問5 被災地域で県立高校の授業を再開できない状況です。被災した生徒を速
  やかに受け入れるため、県内外の他の高校や公共施設などで授業を行うこ
  とを考えていますが、法令上可能でしょうか。また、この場合にはどんな
  ことを留意すればよいでしょうか。

 (答)
  高等学校設置基準第18条において、「高等学校は、特別の事情があり、か
 つ、教育上及び安全上支障がない場合は、他の学校等の施設及び設備を使用
 することができる。」としており、このたびの東北地方太平洋沖地震は、ま
 さに特別の事情に該当するものであると考えられます。
  他の高校や公共施設を借用する場合には、当該施設の設置者等と十分調整
 の上、教育の実施にあたって安全上支障がないよう御留意願います。

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