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2011年
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2011/07/17

茂木健一郎さんの「教科書検定について」

Tweet ThisSend to Facebook | by:落伍弟子
昨日、茂木健一郎さんがフランスから興味深いつぶやきをしておられました。
すでにtogetterでまとめられています。
 http://togetter.com/li/162071

「けて」というのは「教科書検定」の省略でしょう。

 ・・・・・・・・

けて(1)大学院生の時。アメリカで行われた国際会議に出席した。会場は高校。教室の後ろに、科学のテクストブックが置いてあった。その厚さにびっくりした。10センチはあったのではないか。内容も充実。たくさんの絵やグラフもあって、思わず読みふけってしまった。
kenichiromogi 2011/07/16 14:14:22

けて(2)日本の教科書は薄い。信じられないくらい薄い。これを一年かけてやるというのは、知性に対する侮辱だと以前から思っていた。なぜそうなっているか、答えは簡単である。「教科書検定」という、前近代的な制度があるからである。
kenichiromogi 2011/07/16 14:15:46

けて(3)ぼくが文部科学大臣になったら、教科書検定は即時廃止する。日本がインターネット時代、グローバル時代に適応できない、その日本人の時代遅れの「マインドセット」をつくっている日本の教育。日本を繁栄させ、国益を図るマキャヴェリ的政策判断として、即時廃止する。
kenichiromogi 2011/07/16 14:17:44

けて(4)教科書検定は、文科省の検定官によって行われる。一字一句まであれこれ言うから、当然その「処理能力」によって、律速段階が生じ、ある程度の厚さ以上にはできない。検定官の数を10倍に増やせば、教科書は10倍の厚さにできるだろうが、それでも問題の本質は解決しない。
kenichiromogi 2011/07/16 14:20:00

けて(5)教科書「検定」の世界観が根本的に間違っているのは、この世に「正解」があって、読むべき「情報」の「集合」があると思っているところ。実際には、ネットの上にあふれている情報を見ればわかるように、玉石混淆。問題は、その中から、何が有益な情報か、判断する能力。
kenichiromogi 2011/07/16 14:21:03

けて(6)検定した「狭い世界」をつくり、その中で子どもたちをチイチイパッパと閉じ込めておく。このような制度設計は、ネット化、グローバル化した世界に子どもたちを送り出す教育プロセスとして、根本的に間違っている。文科省は、迅速にそのことに気付いて、方針転換してほしい。
kenichiromogi 2011/07/16 14:22:06

けて(7)初等教育の頃から、大量の情報を読み、自分たちで判断し、表現し、その中である世界観をつくっていく。そんな教育をしなかったら、日本からはいつまで経ってもグーグルやアップルは生まれない。イデオロギーではない。リアルな国益問題として、教科書検定は即時廃止を。kenichiromogi 2011/07/16 14:23:53

けて(8)そもそも、電子教科書になり、ネットにつながったら、「検定」という概念自体が意味を持たない。シンガポールの国会議員と話していて、日本の電子教科書の議論を紹介したら、「ヘ?」っていう顔をしていた。シンガポールでは、とっくの昔から電子教科書を使っているそうだ。
kenichiromogi 2011/07/16 14:24:57

けて(9)教科書検定が、過去において、諸外国との歴史問題や、「教育権」の文脈において議論されたことは知っている。そんなイデオロギーは全く関係なく、日本人のマインドセットを21世紀に適合したものにするために、教科書検定という化石的制度にサヨナラすることを提言する。
kenichiromogi 2011/07/16 14:27:32

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