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2010/12/19

「学校代表メールアドレス」というメールアドレス

Tweet ThisSend to Facebook | by:落伍弟子
学校には、学校代表メールアドレスが使われることがある。

これは、インターネットの黎明期からpostmaster(WWWができたときにはwebmasterとか)など、想像できそうなメールアドレスを作成しておき、トラブルがあったときはそのアドレスにメールを送信すると、管理者に届くように設定するのが「掟」であった。

たとえば、postmaster@example.co.jp (example.co.jpは例示用のドメイン名)にメールを送信すると、rootに転送される。
 rootに転送されたメールは、さらにroot権限を持つことが許されたユーザ(wheelグループに所属しないとrootになれないというシステムで育った人にはわかるでしょう)に転送される。
 rootが一人なら、その管理者が対処することになるし、グループでもroot権限を持つ人たちは「阿吽の呼吸」で即座に対応するはず(そういう関係にない人はroot権限を任せられない)であった。

というわけで、あるところでその昔「学校代表アドレス」を作成したことがある。
 その学校代表メールアドレスは、各学校の責任ある複数のユーザに転送し、学校内で対処するということになっていた。しかし、学校代表メールアドレスに送付したメールは、たいてい放置された。
 自分以外に届いているはずなので、誰かが対処するはずだ
 メールなんて読み方がわからない(管理職にそういう人が多かったのは事実)
ということで、「無責任メールアドレス」になってしまったので、廃止した。

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もう一つの学校代表メールアドレスの使い方がある。
 それは、個人アドレスに転送するなんて「手間」をかけられないから、実在のメールアドレスにしてしまうのである。
 学校という「仮想教職員」のメールアドレスという考え方である。

 この方式のメールアドレスを使うということは、必然的にメールアドレスとパスワードを複数の人物が「共有」することになる。

 これは、はたして良いことなのだろうか。
 「情報モラル」というレベルではなく、運用規則レベルの判断で、という意味である。

たとえば、ここの利用規定では第10条に、
(7) ID及びパスワードを盗用し、貸借し、公開し、又は照会に応じること。
とかかれており、おなじくここの利用細則では(第5条が間違っているけど、何年気づかないのだろう)

第10条 情報通信サービスの利用にあたり、利用機関及び利用者は、利用規程第10条を遵守するものとする。

第11条 情報通信サービスの利用にあたり、利用機関及び利用者は、次に掲げる事項を講じるものとする。
 (1) パスワード管理
ア パスワードは厳重に保管し、他人に知られるなど不正に利用される原因となるこ とのないよう適切に管理すること。
イ パスワードを変更する場合は、容易に推測されないものに設定すること。
と決められているが、学校代表メールアドレスを「複数の教職員が使いまわす」ことは、これらの規定に違反したことにならないのだろうか。

 学校代表メールアドレスの実運用が「使い回し」だから、メールアドレスに限らず「パスワードの管理がずさん」になり、他人に教えてはいけないものという実感が指導者側に育たないのだと考えているのだが、どうなのだろう。
 このような運用をしていても、「情報モラル」を教えるというのは可能なのだろうか?

 あ、反面教師という意味で可能なんだな、きっと!(^^)!


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